テレビ、ネットワークカメラなどを接続する同軸コネクタの選び方

テレビ、ネットワークカメラなどを接続する同軸コネクタの選び方

テレビやネットワークカメラなどに用いられる同軸コネクタの仕様と選び方について解説します。一般にはあまり馴染みのないコネクタですが、壁に設置されたテレビアウトレットとテレビを接続するためのコネクタや、防犯カメラなどネットワークカメラの端子として同軸ケーブルが使われていることがあります。

目次

同軸コネクタとは

同軸ケーブルは正式名称を『発泡ポリエチレン絶縁ビニルシース同軸ケーブル』といい、VHFやUHF、BSの信号の周波数である70MHz~2,000MHzの高周波信号の伝送に適していることから、主に高周波信号の伝送用ケーブルとして無線通信機器や放送機器、ネットワーク機器、電子計測器などに幅広く用いられています。

同軸コネクタはこの同軸ケーブル専用のコネクタです。接続に際しては各ケーブルに合致したコネクタが必要となるため、ケーブルの種類に対応したコネクタを適切に選択する必要があります。

接続に際しては接続する側とされる側で2種類のコネクタが必要で、ケーブル同士を接続する場合と、ケーブルを機器のパネルやプリント基板に接続する場合とで使用するコネクタも変わってきます。接続方法についてもケーブルをはんだ付けするものと圧着するものがあり、製品の種類も多くなっています。

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同軸ケーブルの種類と接栓の接続

同軸ケーブルは直接心線を取り出して挿し込むことでも受像できますが、心線を痛めたり、ノイズの原因となるため、一般的には「接栓」と呼ばれる部品を使用して接続部をコネクタ化します。

接栓にはストレートタイプと呼ばれるワンタッチ接続式のものや、F型と呼ばれるネジ式のもの、Biyonetと呼ばれるロック方式を採用したBNCコネクタなど様々なものがあります。

これらは4C用、5C用など、同軸ケーブルのサイズによって規格が異なります。接栓付を自ら取り付ける場合、内部導体と外部導体が短絡していないか、強度が不足していないかなど十分な確認が必要です。

F型コネクタ

F型コネクタはテレビ用に普及している同軸ケーブル用コネクタで、接続部分が「ねじ切り」され回転して固定するタイプと差し込むだけの製品に分類されます。特性インピーダンスはテレビ用の同軸ケーブルと同様に75Ωとなっています。

ねじ切りされた固定金物が付属していないものは差し込むだけで接続できるため取り扱いが容易な一方、張力で簡単に外れてしまうため据え置き型のテレビへの接続には不安が残ります。そのため据え置き型テレビへの接続には固定金物がねじ切りされており、テレビに固定可能なタイプが適しています。

また、F型コネクタには心線をそのまま使用するタイプと「コンタクトピン」と呼ばれる、芯線に被せて耐久性や耐候性を高めたタイプが存在します。屋外で使用する防水コネクタでは、コンタクトピンを使用して心線を腐食から保護しています。

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BNCコネクタ

Biyonetと呼ばれるロック方式を採用したコネクタです。BNCとは『Bayonet Neill Concelman』の略で、日本語では「バイヨネット」「バヨネット」「バイオネット」などメーカーによって呼称が異なりますが、いずれも同じものを指しています。

数百回に及ぶ着脱にも耐えられる耐久性と、ネジ止めをせず差し込むだけでロックされる簡易な構造から測定機器の接続コネクタとして普及しています。

公称インピーダンス50Ωと75Ωの製品があり、テレビ用のものは主に75Ω、オシロスコープなど計測機器用のものは主に50Ωのものが広く使われていますが、映像伝送や音声伝送に用いる場合は75Ωとしています。

オーディオ機器のほか、アナログ監視カメラの映像伝送用として同軸ケーブルにBNCコネクタを接続して使用されます。また、ケーブル同士を接続する場合にはBNC中継コネクタが便利です。

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同軸コネクタの選び方

1.同軸ケーブルを決める

同軸ケーブルと同軸コネクタは1対1に対応しているわけではありませんが、コネクタは使用するケーブルに合致したものを使うことを前提として製作されています。そのため同軸コネクタを選ぶにはまず使用する同軸ケーブルを決定します。

同軸ケーブルは伝送する信号の周波数と電力(耐電圧)、伝送距離に伴う伝送損失や配線形態(フレシキブルorリジット)などを勘案して決定します。仕様上の最高周波数は理想的な接続状態で使う場合の値ですので、実際の使用に当たっては十分な余裕を見込んでください。

2.接続方式を決める

次にコネクタの接続方式を決定しましょう。接続方式には振動等がある環境でも確実な接続が得られる「ねじ接続」、バネの働きにより押し込むとカチッとはまる「スナップオン」、抜き差しが簡単な「スライドオン」、押して少し回転させることで抜き差しする「バイヨネット」などがあります。

測定器の入出力端子など抜き差しの機会が多い機器にはバイヨネット方式のBNCコネクタが向いていますが、通信機器のように抜き差しの機会が少ない代わりに確実な接続を必要とする用途にはねじ接続が適しています。

3.損失とインピーダンス整合

高周波信号の接続や伝送に同軸ケーブルを使うのは、送信側、受信側、伝送路のインピーダンスを整合させることで反射による伝送ロスを無くすことが主要な目的です。そのためインピーダンス整合が保たれるのであればはんだ付けで同軸ケーブルを接続してもかまわないという考え方もありますが、例えば二本の同軸を整合を保ちながらはんだ付けで接続するのは現実的には困難です。

4.構造とインピーダンス

同軸円筒状をした構造体の特性インピーダンスは両導体の内外径比と両者間に介在する絶縁物質の誘電率で決まります。同軸コネクタは同軸ケーブルのインピーダンスに合致するように作られているため、同じ形状をしたコネクタでもインピーダンスが50Ωと75Ωのものとでは絶縁体の材料もしくは形状が異なります。

BNCの場合、50Ω品と75Ω品は機械的には相互接続できてしまうので誤って接続してしまわないよう注意してください。

※この記事は同軸コネクタの概要と基本的な選び方について解説しています。実際のコネクタ選定、接続の際は上記で述べた点はもちろん各要素を十分に考慮して下さい。

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