10.Flaskのアプリケーション製造工場

これまでの記事ではトップレベルのディレクトリに直接hello.pyというファイルを用意していましたが、この方法は実用的なアプリケーションには向きません。この記事ではFlaskインスタンスを関数の内側で作成する方法について学びましょう。

このFlaskインスタンスを作成するための関数をFlaskではアプリケーション製造工場(The Application Factory)と呼びます。

目次

__init__.pyの作成

まずはおなじみ画面上に Hello World と表示してみましょう。

Flaskプロジェクトのトップレベルディレクトリ(ここではflask-tutorial)にflaskrディレクトリを作成し、その中に次のコードを記述した __init__.py というPythonファイルを作成します。

flaskrディレクトリを作成

このファイルに次のように記述しましょう。

import os

from flask import Flask


def create_app(test_config=None):
    # Flaskインスタンスの作成と設定
    app = Flask(__name__, instance_relative_config=True)
    app.config.from_mapping(
        SECRET_KEY='dev',
        DATABASE=os.path.join(app.instance_path, 'flaskr.sqlite'),
    )

    if test_config is None:
        # load the instance config, if it exists, when not testing
        app.config.from_pyfile('config.py', silent=True)
    else:
        # load the test config if passed in
        app.config.from_mapping(test_config)

    # ensure the instance folder exists
    try:
        os.makedirs(app.instance_path)
    except OSError:
        pass

    # a simple page that says hello
    @app.route('/hello')
    def hello():
        return 'Hello, World!'

    return app

この create_app がアプリケーション製造工場の関数です。

アプリケーションの実行

この時点でflaskコマンドを使ってアプリケーションを実行することができます。

Windows PowerShell でflask-tutorialディレクトリに入り、次のコマンドを実行します。

> $env:FLASK_APP = "flaskr"
> $env:FLASK_ENV = "development"
> flask run
flaskコマンドを使ってアプリケーションを実行

これでFlaskアプリケーションが実行状態になりました。

ブラウザで確認

ブラウザで確認してみましょう。

任意のブラウザを開き http://127.0.0.1:5000/hello を訪れてみます。

ブラウザで確認

成功です。画面に Hello, World! と表示させることができました。

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