Pythonの組み込みデータ型の種類とその確認方法について解説します。データ型はプログラミングにおいて非常に重要な分類ですのでしっかりと把握しておきましょう。もしかしたらそのエラーは型への理解度不足が原因かもしれません。
目次
文字列型 str
文字列型はその名の通り文字列データのことです。Pythonには明示的なCharacterがないので1文字であっても文字列として扱います。
文字列型は次のように、シングルクォーテーションまたはダブルクォーテーションで囲って記述します。
s = "abc"
文字列型はリストのようにインデックス番号で1文字ずつ取り出したり、+記号でつなぐことで文字列を連結することができます。
s = "abc" print(s[0]) # インデックス0番の文字を取り出す print(s + "ららららー") # 文字列の連結
実行結果は次のようになります。
a abcららららー
整数型 int
整数型は小数点を含まない数値データです。特に記号などで囲わず記述し、次のように演算処理を行うことができます。
i = 10 print(i + 1) print(i - 1) print(i * 1) print(i / 1)
実行結果は次のようになります。
11 9 10 10.0
浮動小数点型 float
小数点を含む数値です。特に記号などで囲わず記述し、演算処理を行うことができます。
pi = 3.14
真偽値型 bool
真偽を表すデータでTrueとFalseがあります。例えば次のコードの実行結果は真偽値で返されます。
print(5 < 10) print(5 > 10)
実行結果は次のようになります。
True False
真偽値はif文による条件分岐処理などで特に活躍します。
配列型 list
複数の要素(文字列、整数、論理など)を含むリスト形式のデータ構造です。次のように [] を使って定義し、各要素の間はカンマで区切って記述します。
l = ["a", "b", "c"] print(l) # リスト全体を出力 print(l[0]) # リストのインデックス0番を出力
実行結果は次のとおりです。
['a', 'b', 'c'] a
配列はfor文によるループ処理などで特に活躍します。
タプル型 tuple
配列と同じように複数の要素(文字列、整数、論理など)を含むデータ構造ですが、格納した各要素の変更はできません。
次のように () を使って定義し、各要素の間はカンマで区切って記述します。
t = (3, "オーニシ", "90点") print(t) # タプル全体を出力 print(t[0]) # タプルのインデックス0番を出力
実行結果は次のとおりです。
(3, 'オーニシ', '90点') 3
辞書型 dictionaly
配列と同じように複数の要素(文字列、整数、論理など)を含むデータ構造ですが、インデックス番号ではなくキーと呼ばれる文字列と合わせて要素を定義し、キーによって要素を指定します。
次のように {} を使って定義し、キーと要素の間を : で区切り、各要素の間はカンマで区切って記述します。
d = {"アキハラ":30, "イマイ":60, "ウエダ":40} print(d) # 辞書全体を出力 print(d["イマイ"]) # 辞書のキー"イマイ"に対応する要素を出力
実行結果は次のとおりです。
{'アキハラ': 30, 'イマイ': 60, 'ウエダ': 40} 60
データ型の確認方法 type関数
指定したデータの型を調べるにはtype関数を使います。type関数は引数に指定したオブジェクトのデータ型を返してくれる関数です。
s = "abc" i = 123 f = 3.14 flag = True l = ["a", "b", "c"] t = (3, "オーニシ", "90点") d = {"アキハラ":30, "イマイ":60, "ウエダ":40} print(type(s)) print(type(i)) print(type(f)) print(type(flag)) print(type(l)) print(type(t)) print(type(d))
実行結果は次のとおりです。
<class 'str'> <class 'int'> <class 'float'> <class 'bool'> <class 'list'> <class 'tuple'> <class 'dict'>