1.MySQLとはなにか

MySQLとはなにか

データベースシステムの1つであるMySQLについて解説します。MySQLはスウェーデンの MySQL AB社によって開発・公開されていたデータベースシステムで、オープンソースのデータベースとして最もよく使われているものの1つです。

目次

データベースとはなにか

データベースはその名の通りWebサイトやアプリケーションなどで使うデータを保管しておく場所のことです。

例えばWordPressのように動的なWebサイトであれば、サイト名やURL、投稿内容、カテゴリ情報、タグ、コメントやトラックバックなどのデータを保管しておき、ユーザーがサイトを訪れた時にそれらのデータを使って動的にWebページを作成して表示しています。

このデータベースを効率的かつ安全に管理するためのシステムがデータベースマネジメントシステム(DBMS)です。

データベースの種類

データベースにも様々な種類があります。

よく使われるものとしては

  • リレーショナルデータベース(RDBMS)
  • キーバリューストア(KVS)
  • ドキュメント指向型
  • グラフ指向型

などが挙げられます。

この中で最もよく使われており、基本と言えるのがリレーショナルデータベースです。今回学習するMySQLもリレーショナルデータベースの1種です。

リレーショナルデータベースとは

リレーショナルデータベースではデータを表形式で管理します。

テーブルの例

  • 表全体のことをテーブル(table)
  • 横の並びをレコード(record)
  • 縦の並びをカラム(column)
  • 1マスのことをフィールド(field)

と呼び、1つのデータベースの中に複数のテーブルを作成することができます。

そして、この表から好きな形式でデータを取り出して自由に扱うことができます。

例えばauthor_idが2のデータだけを取り出したり

データの取り出し

データをauthor_idの順に並べ替えたり、といった具合です。

テーブルの並べ替え

テーブルの結合

リレーショナルデータベースでは複数のテーブルを結合して、1つの大きなテーブルのように扱うことができます。

例えば次の図はそれぞれ別のデータを格納したテーブルですが、author_id という共通するカラムがあります。

リレーショナルデータベースではこのように共通するカラムを持つテーブルはカラムを通して繋がっており、結合して1つの大きなテーブルとして扱うことができます。

このように複数のテーブルが特定のカラムを通してつながっていることをリレーションと呼び、リレーショナルデータベースという名前の語源となっています。

E-R図

どのテーブルとどのテーブルがどのカラムを通して繋がっているかはそれぞれのテーブルの定義からカラムの名前を辿ればわかりますが、テーブルが増えてくると全体を把握するのが難しくなってきます。

そこでデータベース全体のリレーションを把握しやすくするために使われているのがE-R図です。

E-R図では矩形がテーブルを表しており、テーブルの間を繋ぐ線でリレーションを表しています。

WP4.4.2-ERD

https://codex.wordpress.org/Database_Description

MySQLとは

MySQLはスウェーデンの MySQL AB社によって開発・公開されていたリレーショナルデータベースシステムです。

企業の基幹システムとしてはOracle DatabaseやSQL Serverが有名ですが、これらが商用・有料なのに対し、オープンソースのリレーショナルデータベースシステムとしてWebサービスなどでよく使われており、PostgreSQL とシェアを二分しています。

2010年以降、MySQL が Oracle 社の傘下に入ったこともあり、MySQL AB 社の創設者 Michael “Montry” Widenius 氏はMySQL から分離しており、MySQL 互換のリレーショナルデータベースとして、MySQLの妹分ともいえる MariaDB を公開しています。

このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

頂いたコメントは一読した後表示させて頂いております。
反映まで数日かかる場合もございますがご了承下さい。